賢人の知恵いいとこ取り事典

読書歴30年の理系の博士が、仕事や人生に役立つ賢人の知恵を発信します。

人間関係のストレスを未然に回避する方法

「何事も自分がしてほしいと望むとおりのことを他の人々にもそのようにしなさい」

この黄金律に従って生きていると、周りと一緒に成功していくことができる。

 

 青木仁志「40代からの成功哲学

 

  この言葉は、良好な人間関係を築くための極意です。

 

 まず、全人類が共通して持っている「返報性の法則」により、自分が親切にしてもらった相手には、同じことをして報いようとする習性があります。

 

 だから、あなたが困った時に助けてくれるセーフティーネットになることが期待できます。

 

 そして、ここが今回の重要なポイントですが、あなたが人に対して悪感情を持つ機会を抑えられることです。

 

 人は、人間関係が悪くなる原因を相手に求めがちですが、自分にもあるということが意外と気づいていません。

 

 あなたがある人に悪い印象を持つと、何も言わなくても、あなたの相手に対する表情、視線、動作から相手に伝わってしまいます。

 

 あなたの悪感情をキャッチした人は、あなたと同様、あなたに悪感情を持ち始めます。こうして人間関係が崩れていくのです。

 

 もし自分のしてほしいことを、あえて相手にしなかった場合を考えてみましょう。

 

 同僚が重い荷物を運ぼうとしていて、自分だったら手伝ってほしいと思う場面です。

 

 しかし、あなたには急いで片付けなければならない仕事があるので、気づかないフリをして通り過ぎます。

 

 その時、あなたは心の中で、「あいつは以前俺がいくつも仕事を抱えて忙しい時に手伝ってくれなかったから、俺も助けない」と、自分を正当化し、相手に非があるように思い込もうとします。

 

 この瞬間が、人間関係を壊す第一歩となります。人間は行動に一貫性を持とうとする習性があるので、このようなことは繰り返されます。

 

 そして、次第に積もった相手に対する悪感情は、自然と伝わるので、相手にもあなたに対する敵対心が芽生え、人間関係の悪化につながります。

 

 これは挨拶一つにも当てはまります。出勤時に同僚と顔を合わせても挨拶をしなかったら、その相手とは少し気まずくなる。この積み重ねで相手との距離が出来てしまいます。

 

 この原則については、アービンジャー インスティチュート著 『自分の小さな「箱」から脱出する方法』に詳しく書かれています。興味のあるかたは是非ご一読下さい。

 

 翻って、自分が親切にしたり、助けたりした相手に対しては、好意を持つことが心理学で明らかにされています。

 

 自分がしてほしいことを他人にすることで、自分が相手を好きになる。「好き」という感情も相手に伝わるので、相手もあなたのことを好きになるので、良好な人間関係を築くことができます。

 

 「そうは言っても、自分ばかり相手に奉仕して、損した気分になるんじゃないの?」

 

 というあなたは、

 

 「自分のしてほしいことを人に施すのは、人間関係のストレスを撲滅して自分の身を守るための先制攻撃だ」

 

と発想を転換して下さい。

 

 そうすれば、自分のための行動になるので、気持ちよく実践することができるようになります。

 

まとめ

 自分がしてほしいと思うことは迷わず他人にしましょう。それが、人間関係のストレスから身を守る武器となります。